和食のハナシ
長崎の和食文化は、他都道府県と比べて最も変化に乏しいとも、逆に最も変貌を遂げているとも言える、実に面白い要素をはらんでいます。それは、西洋・中国の要素を取り込んで、ガラパゴス的な成長「和華蘭文化」へと進化したから。もはやこれを「和食」と呼んでも良いもなのか、一考してしまうのです。和食を中心にもてなされるはずの料亭には、「和華蘭」の風合いが織り込まれた「卓袱料理」が多く振舞われます。卓袱とは、テーブルとテーブルクロスの意味。朱塗りの円卓の上は、刺身や長崎天ぷら、豚の角煮など、季節の食材をふんだんに使った多彩な料理が器に盛り付けられていて、卓を囲んだ人たちが取り分けていただくというスタイル。特別な日やお祝い事にピッタリです。そして、長崎の和食を語るうえでもうひとつ、最高においしい要素があります。そう、「魚」です。和のテイストに最もよく合うと言っても過言でははない食材・海の幸は、海産王国・長崎にはうってつけ。刺身はもちろん、煮て良し焼いて良し、鮮度の良さに比例して、おいしいひとときを演出してくれます。長崎自慢の地酒と一緒に堪能してみてください。
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